どちらがおすすめ？【FXと株の違いを初心者向けに解説】

どちらがおすすめ？【FXと株の違いを初心者向けに解説】

 

投資をスタートするとき、FXと株、どちらに投資するか迷う方が多いようです。ただし、それぞれ投資商品として大きな違いがあるので、その違いを認識して投資対象を選択する必要があります。

 

今回はFXと株の違いについて解説するので、どちらに投資するか判断材料に使用してみてください。

 

投資対象の違い

 

FXの投資対象は、メジャーな通貨だと、日本円や米ドル、ユーロなどの通貨です。ドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円といったような通貨ペアに投資を行います。マイナー通貨だと韓国ウォンや、トルコリラなどの通貨もあります。

 

一方で株の投資対象は、証券取引所に上場している企業の株式です。日本であれば東京証券取引所に上場されている株(トヨタや、任天堂など)に投資を行うことになります。

 

銘柄の豊富さで言えば株が圧倒的で、日本だけでも3500以上の選択肢があります。一方で、FXではメジャーな通貨ペアで30種類程度、マイナーなものを含めても100種類程度です。

 

取引時間の違い

 

FXと株で取引できる時間は異なります。FXは土曜日と日曜日以外であれば24時間取引可能です。日中は仕事でトレードできない方でも、帰宅後にトレードすることができます。

 

一方で株は基本的に平日の9時～15時のみの取引となります。PTS（私設取引所）を使えば夕方や夜間に取引を行うこともできますが、流動性が低いため、スムーズな取引ができない可能性があります。また、日本の祝日では、東証が開いていないため、取引を行うことはできません。

 

取引時間という点では、FXの方が圧倒的に自由度が高いと言えるでしょう。

 

手数料の違い

 

FXの手数料は基本的には無料です。実質的な手数料としてスプレッド（買値と売値の差）がありますが、それほど負担になるものではありません。

 

国内FX業者の場合、ドル円で0.2pips（1万通貨の取引で20円）といったように、ここ数年でスプレッドは非常に狭い水準を実現しました。

 

一方で株式は基本的に手数料がかかります。ただし、各証券会社で定額コースが設定されており、「1日100万円までは無料」というように、大きな金額で無ければ無料で取引可能です。

 

取引金額が小さいうちは、手数料に関しては株の方がお得と言えます。ただし、株では売買金額が増えると、手数料が大きくかさんでしまいます。大きな金額を動かす場合は、FXの手数料の方が安くなることがほとんどです。

 

レバレッジの違い

 

レバレッジとは投資を行う際、自己資金に対して何倍の金額を取引できるかということを意味します。FXの場合、国内のFX業者で最大25倍のレバレッジを掛けることができます。これは金融庁の規制により、最大で25倍と決まっているためです。

 

海外FX業者の場合は、規制が適用されないため、100倍以上のレバレッジは当たり前、FX業者によっては1000倍以上のレバレッジをかけることも可能です。

FXのハイレバとは？勝てない理由や借金の噂についても解説

 

一方で株の場合、現物株で1倍（レバレッジ無し）、信用取引で3倍のレバレッジをかけることができます。

値動きの大きさ

 

FXに値幅制限はありませんが、大体1日数%前後の値動きに収まることが多く、年間で見ても、大きく動く年でおおよそ30%程度です。一方で株式投資には値幅制限が設けられているものの、1日で15％程度動くことは珍しくありません。1年間で見ると、価値が10倍になったり、反対に1/10になったりすることも良くあります。

 

ただ、値動きが大きい＝危険性が高いというわけではないので注意が必要です。リスクは投資資金の大きさ、レバレッジの大きさによって変わってきます。株式に比べると値動きの小さいFX取引であっても、大きな資金をつぎ込み、高いレバレッジをかければ、非常にリスキーな取引になってしまいます。

 

変動要因の違い

 

FXも株も価格の変動要因として様々なものがあり、共通するものもありますが、違いもあります。FXでは、政策金利などの金融政策、国際収支、政変や、戦争、テロなどのリスク要因や、マクロな環境が価格の主な変動要因です。

 

一方で株式ではマクロ要因の影響も大きいですが、個別の企業業績も価格に大きな影響を与えます。このような変動要因の違いを頭に入れておくことが、安全な取引につながります。

 

エントリーの方向

 

FXでは買いでも売りでもエントリーを行うことができます。そのため、上昇相場でも下落相場でも利益を出すことができます。一方、株のエントリーは基本的に買いのみです。現物の場合、株式を実際に所有することになるので、買いでしかエントリーできません。

 

ただし、信用取引では、空売りがあります。空売りでは株を借りて、その株を売った後、安くなったときに買い戻せば利益を出すことができます。

収入の発生要因

 

FXも株も、売買差益（キャピタルゲイン）によって利益を出すことができます。これは安く買って高く売る、もしくは高く売って安く買うという行動により発生するものです。

 

一方で、インカムゲインではFXと株で大きく異なります。FXのインカムゲインは、金利が低い国の通貨を売って、金利の高い国の通貨を買うときに発生するスワップポイントです。当然スワップポイントはマイナスになることもあります。

 

株のインカムゲインは、配当金、株主優待です。こちらは信用の売りポジションを持っていなければ、マイナスになることはありません。

 

FXと株おすすめはどっち？

 

ここまでFXと株の違いを見てきました。どちらがおすすめというのは何とも言えませんが、個人個人によって適性がありそうです。